「シャル・・・お前は何を連れて帰ってきてるんだ?」
シャルナークの後ろには小さな人影。
「あはは・・・ついて来ちゃった・・・」
シャルナークは乾いた笑みを浮かべながら言った。
彼女は小悪魔
「ついて来ちゃったってお前な・・・幼児を誘拐してきてどうするんだ?」
クロロは呆れたように言った。
「だっ、だって!!絶を使っても見つけちゃうんだよ!?この子!!」
その言葉に団員は驚きを隠せない様子でその小さな人影に目をやった。
どう考えても10歳前後の普通の少女。
「お前、名前は?」
「。ちなみに天涯孤独だから誘拐にはならないよ」
そう言いながらシャルナークの洋服の裾を掴み、にっこりとシャルナークを見上げて笑った。
クロロの次にマチがに問いかけた。
「あんた、なんでシャルにくっついてきたんだい?」
その問いには信じられないような声を返した。
「ヒトメボレ」
その答えを聞いた途端、周りの空気が固まった。
すると間をおいて、ノブナガが声を上げて笑い出した。
「あっはっはっ!!ひー!腹痛てぇ!!シャル、こんなチビに好かれるなんて大変だなぁ〜」
「誰がチビだ。ヒゲ」
再び空気が固まった。
皆は一瞬耳を疑ったが今の一言を言ったのは紛れも無いだ。
「っていうか旅団ってもっと怖い人ばっかだって思ってたのに違うんだね」
そういっては無邪気に笑った。
「・・・お前、一体何者だ?」
クロロが静かに問いかける。
心なしか他の団員からも少量の殺気が漂っていた。
だがそんな殺気をものともせずには答える。
「だーかーら!シャルにヒトメボレした女の子だって!!だからついてきたの〜」
皆は本気か?といった表情でを見た。
そんな中、の態度に苛立ちを覚えたフェイタンがに近づき、強引に腕を掴んだ。
「いーたーいー!!」
「フェイタン!が痛がってる!!」
シャルナークは止めようとするが聞く様子もなくフェイタンは言った。
「そんな事私に関係ないよ。こんなガキ拷問すればすぐ白状するよ」
「誰がガキよ!!本気だって言ってんじゃん!このチビ!」
その言葉にフェイタンは完全にキレた。
「こいつ・・・殺すよ!」
「フェイタン!!待て!!」
シャルナークの静止の言葉を聞かずにフェイタンはに攻撃しようとした。
だが、その瞬間フェイタンの動きが完全に止まった。
「何か!?」
「私の念だよ♪」
は間延びした声でそう言った。
「私の念、全てを操る人形師。念の糸を人の精神とリンクさせて動かすの〜まあ、他にも色々とあるけどね〜」
そう言うとは何かをぼそりと呟いた。
すると全く身動きが取れなかったフェイタンの体が自由になった。
「ねえ!私を旅団に入れてよ!」
は軽い物言いでそう言った。
「正気か?だが、その念能力はおもしろいな」
しばらく思案するクロロだったが笑みを浮かべるとこう告げた。
「いいだろう。人数が足りているから補欠という形ならな」
「団長!?本気で!?」
「ああ」
「うわぁーい!!やった♪」
はそういってシャルに抱きついた。
「これでシャルと一緒に居れるね♪」
「あはは・・・」
シャルは諦めたように笑った。
するとは思い出したかのように言った。
「あ。この姿じゃシャルとにゃんにゃんできないや!元に戻ろっと♪」
「え?」
「それってどういう・・・?」
皆がそういって問いかけた瞬間、一瞬は淡い光に包まれた。
そして、次に出てきたの姿に一同はまた驚かされた。
どうみても17、8歳ぐらいの少女が立っていた。
しかもかなりの美女と言っても過言ではない。
「なのか!?」
「!?」
「うん♪これも念なの〜小さい子の方が普段得するからあの格好してたの〜」
皆が得するって・・・・詐欺だろ・・・それ・・・と思ったことは伏せておこう。
「シャル」
「え、あ、はい??」
なぜか緊張のあまりシャルは敬語になってしまった。
は不適に笑いながらシャルに近づき、シャルの首に手を回した。
「え?え?ええ!?」
「ふふん♪これからよろしくね?シャル」
そして、はそのままシャルの唇に自分の唇を深く重ねた。
「んっ!」
シャルの口から甘い吐息が漏れる。
数名の団員は顔を赤くし、数名の団員は驚きの声を上げた。
が唇を離すとシャルはバランスを崩して倒れそうになった。
「なっ・・・・!?」
「腰が砕ける程気持ちよかった??ふふっ嬉しいなぁ〜
もう、本当に超絶愛してるから♪逃がさないわよん??」
この言葉にシャルは気が遠くなりそうになり、他の団員は心の中で合掌した。
超絶美人な彼女は破天荒な小悪魔。
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