つかず、離れず、時々甘め。
それが私たちのベストな関係。






恋愛微糖スパイス







「シュラ、その雑誌貸して」
「ああ。ほら」
「ありがとう」

久々の二人一緒のオフ。
シュラの私室でのんびりと互いに読みたい雑誌を読んだりしながらコーヒーを啜る。
口に広がるブラックコーヒーがほどよい。
一応恋人同士な私たちだが二人の関係に甘さは殆どない。
ただ、傍に居てこうやって一緒に過ごすってのが二人一緒の休みの日の決まり。
私は特に不満は感じていないのだがシュラは一体どうなのだろう?
私はそう思うと寝そべっていた身体を起こしてソファに座っているシュラの隣に座る。
それに気付いたシュラがこちらに視線を向けてくる。

「どうかしたのか?」
「んーあのさ、デスマスクとかが私たちって恋人らしくないなーって言ってて
もっとイチャコラするほうがシュラはいいのかなぁーって気になったんだけど」
「本当に唐突だな」

コーヒーを口に運びながらそう答えるシュラに苦笑する。

「うん、私も思う。でも、気になったから聞いたんだけど?」
「お前はどうなんだ?」
「私?私は別にシュラと一緒に入れればいいし、このままでも充分だと思うけど?」
「なら、それでいいのではないか?俺もそれが一番いいと思うしな」

そのシュラの返答に私は笑みを返して言った。

「うん。そうだねぇー他人が何と言おうと私達は私達なんだしいいか」
「そういうことだ」

納得した私は再び雑誌を読もうとしたがふと思いつき、その手を止めた。

「うーん、でも、たまには甘えようかな?」
「また、急だな」

珍しく驚くシュラに私はニッコリ笑って抱きついてやった。
そして、静かに耳打ちする。

「だって、シュラに飽きられたくないもの」

そう言ってみればシュラも普段は崩さぬポーカーフェイスを崩して笑った。

「そうか。なら、俺もそうするとしよう」
「うん。そうしなよ。じゃあ、たまには恋人らしく外食でもしますか」
「そうだな」

私達は互いに笑って見合うと互いにどちらからともなくキスを交わして出かけた。
たまにしか繋がない手を繋いで。
私たちにはいつも甘さは必要ない。
傍に居て存在を感じれればそれで充分だから。
でも、たまには甘いスパイスも恋愛には必要なのかもね。
つかず、離れず、時々甘く。
そんな甘さが私たちには丁度いい。