Prologue:Recollection







今だってあの日々の夢を見る。


世界がとても鮮烈な色彩を見せだしたあの日々を。


それまでの私の世界はただ白と黒のコントラストだけが広がる世界。


世界から逃げ出したくて仕方なかった。


でも、皆と出会った瞬間から色を放ち出した世界に私はどんどん引きずり込まれていった。


あんなに嫌いだった筈のこの世界が何よりも大切になるなんて思いもしなかった。


今も世界は色づきながら輝きを放っているけれどあの日々の輝きは何にも勝る宝物。


ねぇ?


皆はあの日々の事を今でも覚えてる?


私はまだ覚えてる。


苦しい事も、悲しい事も、嬉しい事も、楽しい事も沢山あったね?


あの日々はカミサマの悪戯で繰り広げられていた日々なのかも知れない。


それでも私は君と巡り逢ったあの日々を奇跡だと思う。


そう言ったら君は笑うかな?