「やあ、よく来たね」

そういって出てきたのは魚座の黄金聖闘士のアフロディーテだった。
・・・綺麗!!超綺麗!!
本当に男ですか!?






GARNET MOON

第十七話 十ニ宮突破!!第十ニの宮・双魚宮







「君が新しい射手座の黄金聖闘士かい?凄く可愛い子なんだね」

優しく微笑まれ、お世辞だろうとそう言われて紅くなってしまうのは仕方ないと思う。

っていうか女性よりも美しい男の人っているんだなとしみじみ思ったである。

「え!?か、可愛いくなんてないですよ!」
「ふふっ、私はとても可愛いと思うよ。。これからよろしくね」

そう微笑まれたかと思うと顔が近付いてきて軽いリップノイズを響かせ、アフロディーテは私の頬に口付けた。
驚きに目を丸くするが眼前に広がる綺麗な相貌を見て思わず微笑んでしまう。
・・・・・綺麗なお兄さんは好きですか?
大好きです!!
そんなフレーズが私の脳内を巡っていた。

「アフロディーテ!!テメッに手ェだしてんじゃねーよ!!」
「何を言うのだ。私はただ挨拶をしただけだよ。君はいつも下心があるかもしれないが。私は君とは違うよ」
「なんだとー!!」

ガッ!!

「あじゃぱー!!」

喚くデスマスクをムウは肘で顔面殴打した。
しかも、かなりの小宇宙を籠めて。

「ムウ・・・・」

カノンはそう呟きながらデスマスクを同情しながら見つめた。

「全くあの蟹は煩くて話が進まないじゃないですか・・・
ところでアフロディーテ。あなたはもうの事を認めているのですか?」

その質問にアフロディーテはふっと静かに微笑み言った。

「勿論だよ。彼女はとても優秀な聖闘士だろう。
ここまで来たのだから尚更。それに聖域に美しい華が増える事はとても良い事だろうしね」
「アフロディーテも認めてくれるの?」

ようやく復活したがそう問うた。

「もちろんだとも。歓迎するよ。。ここまで疲れただろうし、よかったらローズティーをご馳走しよう」
「本当!?ありがとう」
「ふふっ。それではこちらにおいで」

そういうと復活したデスマスクを含め、アフロディーテが薔薇園へと導いた。

「うわあぁー・・・綺麗・・・・」

その壮麗たる庭園の素晴らしさに思わず溜息を吐く。

「ふふっ。気に入ってもらえたかな?」
「うん!とっても綺麗!見渡す限りの薔薇が本当にすごいな・・・・」
「そういってくれると嬉しいよ。さあ、こっちに座って」

そういうとアフロディーテはを誘導した。
そして、皆が着席して一息ついたところで言った。

「そうそう。もうすぐしたら他の皆もここに来るはずだよ」
「本当!?」
「ああ。女神が君の歓迎会の準備を着々と進めているらしいしね」
「沙織ちゃんが・・・嬉しいな」

そんな話をしている中、唐突に思い出したかのようにアフロディーテは言った。

「そうそう。シュラが珍しくすごく動揺して私に話しかけてきたよ」
「アイツ・・・本当に中学生○記みたいな反応だな・・・」
「ここに来たらまた動揺して上手く喋れなくなるんじゃないかい?」
「シュラならありえそうだな」
「そういえばは誰が一番好きなのですか?」

ムウが唐突に聞くとデスマスクとカノンはいっせいにお茶を噴出した。

「うっわぁ!!汚いな!!二人共!!私の一番好きな人?うーん・・・」
「誰なんだ!?」
「兄様だよ」

四人はガクっと肩と落とした。

「・・・お前な・・・」
「まあ、特別な思い入れはあるんだろうが・・」
「だって私の全てだったもの兄は・・・私の大事な半身だったもの」
「悪い・・・。思い出させてしまったな」

カノンはハッと気づきに謝った。

「いいよ。もう気にしてないし。乗り越えなきゃいけない壁なんだよ」
「どういう事なんだい?彼女のお兄さんはもう・・」
「うん。亡くなってる」

の言葉に暗い影を落とす面々。

「悪い・・・」
「すみません。聞いた私が浅はかでした・・・」
「あーもう!皆気にしないでよ!いいの!!私はちゃんともう前を歩けるから!!皆のおかげで」
「俺たちの・・・?」
「おかげ・・・?」

の言葉に疑問符を浮かべる。
はそんな皆に力強く頷いて静かに紡ぐ。

「うん。私、ここに来てよかった。皆と会えて本当によかった。
今まで逃げてばっかりいた。でも、皆と出会えて初めて前に進もうと思ったんだ。
ここであった色々な事、全てを知ってる訳じゃないけど皆の想いに触れてそう思えるようになれた」
・・・・」
「皆がいてくれるから絶対にこれからは前を向いて歩いていける。皆を護る為にも強くなりたい」

華の様な笑みを浮かべて告げる
それにアフロディーテは静かに微笑んだ。

「君は偉いね・・・」
「アフロディーテ・・・」

アフロディーテはの髪を撫でた。

「きっと君みたいな子が居てくれたらここも世界もいい方向に進んでいくと思うよ。私は。
でも、頑張り過ぎてはいけない。泣きたくなったら泣いてもいいんだ。君をここにいる者達は必ず受け入れてくれる。何があっても」
「ア・・・フロッ・・ディー・・・ッテ!!」

その言葉に今まで溜めていたものを全て吐き出すかのようにはアフロディーテに抱きつき涙を流した。
それを皆が温かく見守った。
アフロディーテの言葉通りに。
しばらくして、が泣き止み始めた頃に他の黄金聖闘士の面々がやってきた。

だ!・・・って!なんで泣いてるんだ!?誰かに泣かされたのか!?」
「そんな事ないよ!!ミロ。これはいろいろと事情がありまして・・・」

するとサガが口を開いた。

「よもやこの愚弟が泣かしたのではあるまいな?」
「なんで俺がを泣かせなきゃいけないんだ!!この変態クソ兄貴!!」
「なんだと!?」
「二人ともやめないか。が困るだろう」

そういってアルデバランがサガたちの間に入った。

「デスマスク。貴様ではないだろうな?」

シュラがそういって今にもエクスカリバーを放とうとしていた。

「違う!!本当に誰のせいでもない!!」

何か今にも乱闘が起きそうな雰囲気に慌てて止めに入る。

「本当に私が感極まっちゃって・・・!」
の言葉を聞いたら皆きっと感動すると思うよ。私は」
「アフロディーテ!!恥ずかしいから絶対に言わないで!!」
「何故ですか?折角貴方が皆を護りたいと言ったのに」
「そんな事をいってくれたのか?」

アイオリアは驚いてを見た。

「・・・うん・・・」
。ありがとう」

カミュがそう呟くとは顔を上げた。

「え?」
「私たちはあまりそういう事を言われた事がなかった」

カミュはそう淡々と告げた。

「確かにそうだな・・・俺たちの場合、護られるというより護る立場だったからな」
「確かに。だが、本来ならば護るばかりではならない。互いを思い護り護られなければ。
だがら、決して一方通行になってはいけないのだ。君も護り護られなければな。
独りよがりで絶対に無理はしてはいけない。私達もいるのだから。頼りたまえ。わかるかね?」
「シャカ・・・みんな・・・ありがとう!!」

そういってはまた泣き始めた。
すると皆の後ろから声がした。

「あれ・・・?俺はもしかして邪魔だったかな?」
「「「「「「「「「「「「アイオロス!」」」」」」」」」」」」
「兄さん!」
「え?」
「うわあ〜君が俺の後継者か〜・・・初めまして。前射手座黄金聖闘士のアイオロスだ。よろしく」
「貴方がアイオロスさん?」
「さんはいらないよ。同僚だし。でも、俺も嬉しいな。こんな子が俺の後継者だなんて」

そう言って微笑む姿はやはりの想像していた通り、それ以上の心の強さが垣間見えた。

「私も嬉しいです。アイオロスさんみたいな前任者が居て」

微笑み合い握手を交わすとサガが尋ねる。

「アイオロス。それはともかく何か用があってきたのではないのか?」
「ああ!そうだった。流石サガ。実はシオン様に言われてを迎えに来たんだよ。
あまりに来るのが遅いから怒ってて。なんか初孫に会いたがっているおじいちゃんって感じだったな〜」

アイオロスは呑気にそういう。

「シオンの奴、わしが自慢したからよっぽど会いたくなったんじゃろうな」
「老師・・・いったい何がしたかったのですか・・・・」
「ちょっと意地悪しただけじゃよ」

漸く十ニ宮突破!!
最後に会う教皇のシオン様って一体どんな人なんだろう?