「それではお姉様の歓迎の意味を込めて・・・・乾杯!!」
沙織ちゃんの合図と共に私の歓迎の宴が始まった。
GARNET MOON
第十九話 少女暴走MAX!?・前編
「でも、ここ凄く綺麗・・・」
は思わず周りを見回してそういった。
「一度、ある3人が見る影もないぐらいに吹き飛ばしてくれたので
修復にかなりの時間が掛かったが今はこの通り立派な沙羅双樹の園が復活した」
シャカの一言に思わず心当たりのある三人は顔が青ざめた。
「シャカ・・・我らとて申し訳ないと・・・」
「だが、壊した事は事実だろ?」
「た、確かにそうだが・・・・」
「私は別に気にはしていないが、本当に修復には相当な時間がかかったので遠まわしに嫌味を言っただけだよ」
平然とそういうシャカに思わずムウが、
「あなた性質が悪いですよ・・・嫌味をいうなら徹底的に言った方が効果的ですよ?」
「ってムウ!!勧めちゃ駄目じゃん!」
「大丈夫ですよ。少々の嫌味ぐらい大した問題では無いですから」
はそこにいると何か自分の身に悪影響を及ぼしかねないと本能で感じて場所を移動した。
「あ・・・」
「あれ??どうしてこっちに?さっきまでシャカ達の方にいなかったか?」
「アイオロス!えっとこっち座っても良い?」
がそういうと一瞬驚いていたがすぐに優しく微笑んだ。
「いいよ。俺も丁度とは話して見たいな〜って思ってたし」
「私とですか?」
はさも不思議そうに聞いた。
「うん。だってサジタリアスの聖衣にアスちゃんって名前をつけたとか聞いてね。その他にもドジだとか色々言ってたけど」
するとは笑顔のままカノンを見た。
カノンは殺気を感じて顔を引きつらせる。
「うわっ!アイオロス!そんなこと言わなくてもいいだろうが」
「カーノーン!」
「待った!!でも事実だろ?」
するとはやはりどこからともなくピコハンを出してカノンを叩いた。
ドコッ!!!
その音に思わず他の黄金聖闘士は音のした方向を見た。
そこには顔面から地面にめり込んでいるカノンとピコハンを持った、そしてにこにこと笑っているアイオロスという奇妙な3人がいた。
「・・・お前、カノンそれで殴ったのか?」
おもわずシュラがそう聞くと、
「うん。そうだけど?」
「それ絶対にピコハンじゃねーだろ!?なんかありえない音が鳴ったぞ!!!」
デスマスクはそう言いながら気の毒そうにカノンを見た。
「あはは!っておもしろいな〜うん!俺の後継者がキミでよかったよ」
「アイオロス・・・」
「といっても俺も別に聖闘士としての力を失ったわけじゃないし。もし、修行したい時や困った時はいつでも相談しにおいで?」
その優しい言葉に先ほどの怒りはどこへやら満面の笑みで笑った。
その後、はミロ達などにも囲まれながら話しをしていたのだが数時間後何やらに異変が起こったのをカミュが気づいた。
「?どうかしたのか?」
いきなりは黙り込んだかと思うと何が面白いのか笑い始めてカミュに抱きついた。
「えへへへへへ!!カミュってあったかいね〜!!」
「なっ・・・・!」
思わずまわりにいた皆も固まった。
するとデスマスクがに近付き匂いを嗅ぐ。
「おい!!誰だよ!!こいつに酒飲ませたのは!」
「すまん・・・俺かもしれない・・・」
ミロがそうおずおずと手を上げるとデスマスクが怒鳴り散らす。
しかし、そうこうしいる間にもはどんどんエスカレートしていった。
「!!と、とりあえず離れてくれ!!」
するとは今にも泣きそうな顔でカミュを見た。
「なんで・・・?私の事嫌い??」
「いや、そうではなくてな・・・」
「じゃあ好き?」
「なっ・・・!!」
カミュは完全に凍りつきかけている。
の一言はフリージングコフィン並みの威力を持っていた。
「嫌いなの?」
「そ、そんな事はない・・・」
照れながらそう告げると満面の笑みを浮かべる。
「本当?わーい!!」
そういいながらはカミュの頬に口づけた。
カミュは今度こそ再起不能になる。
「おい!!カミュ!!??」
カミュはコップを持ったまま完全に固まってる。
固まらせた当事者であるは何がおもしろいのかキャっキャっキャっキャっと笑っている。
そして、おもむろに立ち上がり駆け出した。
「サガのとこにいーこっと!!」
「あ、おい!!」
にデスマスク達の制止の声は届かなかった。
「サガ〜」
「?どうかしたのか?よもや愚弟が何かしたのでは・・・・」
「クソ兄貴!俺はさっきからここにいたのにいつ何ができるってんだよ!」
「へへへへ〜サガもカノンも大好き」
二人の会話など聞こえていないは二人の腕に抱きついた。
いきなりの出来事にサガとカノンは固まったがカノンがが酒臭いのに気づいた。
「こいつ・・・酔ってるな・・・・」
「なーに?カノン?」
そういいながらはやはりきゃっきゃっと笑っている。
何がそんなに面白いのか・・・
どうにも笑い上戸らしい。
「おそらくデスマスクやミロあたりが飲ませてしまったのだろう」
「二人で話さないで私とはなそーよ〜!!ね?」
そういって小首をかしげて上目遣いでいってくるに思わず二人は口元を隠した。
「(ど、どうすんだよ!?サガ!の奴、色んな意味ヤヴァイぞ?)」
「(だ、だがどうする事もできんだろう!?しかし・・・)」
「(しかし・・・?)」
「(他の奴らに渡すのは惜しい!)」
「(・・・・それもそうだな!)」
こう言った時は意気が投合するらしい。
二人が脳内会話を繰り広げているとがいきなりとんでもない発言をしだした。
「サガーカノンー!!チューして?」
ブーッ!!!
思わず二人は飲んでいた酒を噴いてしまった。
「どうしたの?二人とも??」
は不思議そうに尋ねた。
カノンはどうやら気管に酒が入ったらしくものすごい勢いでむせている。
「ゴホッ!!!?いきなり何を言い出すのだ!?」
「サガは私の事嫌い?」
「嫌いではないが・・・・」
「じゃあチューして??」
サガはどうするべきかと悩み始めた。
「ねー二人とも・・・私の事嫌いなの??」
瞳を潤ませて上目遣いでサガとカノンの手をぎゅっと握った。
「(どうすんだよ!?)」
「(どうすると言われてもな・・・・)」
するとは思い立ったかのように立ち上がった。
「もーいいもん。あふろーでぃーてのとこにいくー」
ついには呂律も怪しくなってきたはそのまま走り出した。
「サガ!!お前のせいでが行っちまっただろうが!」
「なんだと?この愚弟が!貴様がもう少しその足らぬ頭で考えぬからだ!」
そういって二人は喧嘩をし始めた。
はというとアフロディーテを見つけて思いっきり背後から抱きついた。
「アフロディーテ!」
「、もしかして酔っているのかい?」
「よってないにょーん!!」
「(完璧に酔っているようだね。)」
は抱きついていたがアフロディーテの前に回りこみ、ちょこんとアフロディーテの膝の上に座った。
そして、胸に顔をうずめながら言った。
「アフロディーテ、あったかいー」
「そうかい?も十分あったかいと思うが・・・」
「えへへ。ありがとーアフロディーテは美人さんだから好きー」
そう言いながらはアフロディーテの頬に口づけた。
アフロディーテは最初は少し驚いたがすぐにありがとうといっての頬にキスをした。
「えへへーにょーんにょーん!」
は完全に酔いが回っているらしく、意味不明な発言もしだした。
さて、この後どうなるのか・・・?
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