最近、新しく射手座の黄金聖闘士になったさんについて俺と紫龍、氷河、瞬に一輝は色々と疑問を抱えていた。
「なぁ!本当にさんって新しい黄金聖闘士なのかな?」
「何?星矢はさんの事認めてないの?」
「いや、そういう訳じゃないけど・・・聖域でも射手座の新しい黄金聖闘士がいるって知ってるの少ないしさ」
そういって思案する星矢に紫龍も同意するかのように聞いた。
「確かにそれは星矢の言うとおりだな。老師も認めているか射手座の黄金聖闘士には違いないのだろうが・・・」
「我が師カミュも認めていたしな。でも、確かに謎が多いのは確かだな」
「そうかな・・・?ねぇ!兄さんはどう思う?」
「謎が多いのは確かだろう」
「だろ?・・・・あ!なぁなぁ!俺たちでささんをちょっと観察してみないか?」
「「「「観察・・・?」」」」
GARNET MOON
第二十七話 射手座観察日記・星矢編
そんな訳で今日は俺が担当となった。
まあ、言いだしっぺだし当然だよな。
で、さんはっと・・・・
あ!居た居た!
隣に誰か居るみたいだ。
どうやら隣に居るのはアイオリアとアイオロスだ。
何か親しげに話してるみたいだけど・・・・
ここからじゃあ聞こえない。
もう少し近寄ってみよう。
「しっかし、相変わらず修行好きだよね。アイオリアとアイオロスは・・・」
半ば呆れた表情を浮かべて二人の筋トレを見守っている。
が、二人は普通に会話を続けながら筋トレをひたすら続ける。
「そうか?普通だと思うが・・・?」
「俺もそう思うけどな・・・」
「私にはついていけないから」
「まあ、は女の子だしな」
腕立てをしたまま片手を上げると頭を撫でてやるアイオロス。
というかその不自然な体勢でよく筋トレが続けられるものである。
しかし、はもう見慣れた光景なのか特に気にした様子もなくそのまま会話を続ける。
「皆には負けてられないけどね!」
「でも、無理は禁物だぞ?」
「それぐらい分かってるよ〜」
会話を聞いていた星矢は首を捻る。
大した事は話してないみたいだけど・・・
もう少し様子を見てみようと。
「今、思ったんだけどって凄い努力家だよな〜」
いきなりの褒め言葉に顔を少し朱に染める。
その表情に思わずどきっとする星矢は頭を振って邪念を払う。
「な、何?突然・・・」
「それは俺も思うぞ。兄さんだけじゃなく他の奴らも言ってたしな」
「いつの間にそんな会話が・・・・?」
「まあ、色んな時に。修行だって仕事の合間をぬってやっているそうじゃないか」
「誰か見てたの!?私、バレないようにひっそりやってたのにな・・・・」
「侍女の子らが見てたみたいだよ。最近の聖域でのもっぱらの噂になってる。
食事も自分で作るし、時々侍女の自分達にまで差し入れをくれるし、相談に乗ってくれたりもするって噂になってるしね」
アイオロスの一言に益々顔を赤めて頭を抱え出す。
褒められなれてないらしくこういう状況に弱いらしい。
「うう・・・それは別に普通だと思うし・・・・」
「普通にそうできるのがのいいところなんだよ」
「そうだな。俺も兄さんと同じでそう思う。それにデスマスクあたりなんて修行なんか最近やってないんじゃないか?」
「あ、それは言えてるかも」
「まあ、その内お灸をサガが添えるだろ」
幼馴染だけにサガの心情を理解しているアイオロスはそう笑って告げる。
それを聞いていたが思わず笑いながら呟く。
「なんかサガってお母さんみたい」
思わずそういったさんの言葉に笑いを漏らしてしまった。
「ん?誰かいるの???」
ヤ、ヤバイ!!
でも、アイオロスやアイオリアもいるし下手に隠れてもバレるだろうし・・・・
素直に出よう!
「あはは・・・・」
「星矢君??」
「星矢?こんなところで何してるんだ?」
「そ、その〜そうそう!さんところに遊びに行こうと思ってたんだ!」
「私のところに?」
嘘だとは思わなかったらしくきょとんとした表情で首を傾げるさん。
俺はよしこの息で押し切ろうとそのまま言葉を続ける。
「そう!でも、アイオロスやアイオリアと話してたから出るに出られなかったっていうか・・・」
「そうだったんだ。なら折角だし皆でお茶にしようか!」
「俺たちまでいいのか?」
「別にいいよ。それにお茶は大勢の方が楽しいしね〜いつもは侍女ちゃんたちとやるんだけどね」
その後はさんとアイオリアとアイオロスと俺でさんが作ったお菓子を食べながら楽しいティータイムを過ごした。
○月×日 担当:星矢
さんはやっぱりいい人だ。
アイオロスとアイオリアいわく、さんはすごく努力家らしい。
仕事の合間に修行をしたり、侍女たちの相談にのったりしている。
それにやっぱりさんの作ったお菓子はすごく美味しかった!
また食べたいな・・・・
というわけで次回担当は紫龍
よろしく頼むぜ!
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